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仏心寺

仏師の部屋(御本尊について)

仏心寺の御本尊は、釈迦牟尼仏・文殊菩薩・普賢菩薩。

日本で製作し、インド、ブッダガヤまで運びました。
制作にあたったのは、前田昌宏仏師。

2001年よりインド仏心寺の活動に携わり、2003年には、釈迦如来座像、2015年には、文殊菩薩像、2018年には普賢菩薩を無償で作成していただきました。

【前田仏師プロフィール】

1973年
和歌山県日高郡の浄土宗・浄土院に生まれる

1988年
高野山高等学校に入学
浄土院の薬師如来像が盗難に遭い、自分の手で仏像を彫りたいとの思いで彫刻の勉強を始める。

1989年
高野山にて仏像彫刻の師事を受ける

1991年
仏教大学専修科入学
京都清浄華院で二年修行

1993年
仏教大学仏教学科へ編入

1996年
仏教大学仏教学科を卒業
京都 総本山知恩院にて加行を受け浄土宗教師となる。

2001年
浄土宗芸術協会会員

2001年 7月
「釈迦牟尼佛」像制作開始。(京都山科の真言宗、大本山隨心院山内にて)

2002年 6月
「釈迦牟尼佛」完成

2003年
京都にて仏師として活動中

2015年
文殊菩薩完成

2017年
普賢菩薩完成

本尊制作

不思議なご縁により、七人の僧侶と前田仏師が出会い、インドに満ちているお釈迦様の「慈悲の心」を、世界中の人々に受け取ってほしい、との思いからこの御本尊である「釈迦牟尼佛」を無償で刻んで下さることとなりました。

『釈迦三尊が揃うまで』

2001年7月、本尊釈迦牟尼、製作に着手。ノミ入れ式を開催。
その後、京都/宇治・随心院にて制作活動に入る。

2003年1月、完成した釈迦如来像を仏師自らが輸送した。
まずは、関空から空路タイ/バンコク-インド/コルカタへ、コルカタ/ハウラー駅からガヤまでは列車の旅。
多くのインド人が白く包まれたお釈迦様を不思議そうに眺めていました。
真っ暗闇のガヤ駅に到着し、まずはホテルに1泊。
早朝、仏心寺に運び込み慎重に手を取り付けて、用意されて台座に安置できました。

2003年2月、本堂に安置された釈迦如来像の開眼式を行う。

2008年1月、釈迦如来像の光背の設置が行われた。
お釈迦様の光背は薄い為、分割されており輸送中も気掛かりでならない。
無事仏心寺に到着、光背を組み立て台座に取り付ける。
お釈迦様も、5年間の傷みが出ており修復を施す。紫雲の背景が施された須弥壇の上に再び安置された。

『文殊普賢菩薩制作に着手』

2013年7月、材料(幅30~40㌢×厚20~30㌢×3~4㍍の米ヒバ8本)を必要なサイズにカットし、又必要な大きさに材料を接着することから開始。

2013年9月、下絵を描いて文殊菩薩を彫ります。

2013年10月13日~14日、神戸メリケンパークで、インディアメーラに参加出展し、来場者にノミ入れを体験して頂きました。
休む暇もないほどの盛況ぶりでした。

2014年1月15日、第5回浄土宗芸術協会京都支部の展覧会に、制作中の文殊菩薩を出展。

2014年10月12日、今年も、インディアメーラに再度展示。
昨年は、文殊菩薩のノミ入れでした。
今年は、普賢菩薩のノミ入れをしました。台風にもかかわらず、たくさんご来場いただきました。

2014年11月、文殊菩薩の胴をくり抜き、軽くすると共に写仏用紙のを納めるスペースを作ります。
右の写真は、足の部分を上から見たところです。

2015年2月、台座の獅子を造る為、寄木をして粗彫りをします。
ヒバ材は、まっすぐに落とせず木目が歪んで取れるので少し難関です。

2015年6月、文殊菩薩に彩色を施してもらい完成!

2015年8月25日、関空を出発して、インドのデリーに着きました。
国内線に乗り換え、パトナへ、そして仏心寺に到着。文殊様が心配でしたが、何とか、ご無事の様子です。

2015年8月28日、文殊菩薩、開眼法要の日。
昨日は大雨だった天気が、当日は快晴。子供達が散花をする中、宿坊から本堂へ移動。
文殊様の体内へ、写仏の用紙と勧募者の名簿を奉納。

導師は、前田仏師のお父様。導師により文殊菩薩への魂入れが行われ、二代に渡って文殊菩薩制作に携わっていただけたことは、大変ありがたいことでありました。法要には、タイやブータンの僧侶も参列し、それぞれの国のお経を唱えていただき、日本では味わえない法要となりました。

『普賢菩薩制作に着手』

2014年9月、文殊菩薩と平行して、製作に着手。

2015年10月10日、インディアメーラで、再度来場者にノミ入れをしていただきました。

2017年、徐々に普賢菩薩の形が出来上がっていきます。

2018年1月、菩薩さまの彩色ができあがってきました。

2018年2月、菩薩像が完成致しました。(和歌山/浄土院にて)

2018年3月1日、インドへ出発です。
伊丹空港のX線セキュリティボックスに梱包した菩薩さまが通らず、開封チェックとなりました。
急遽梱包会社のスタッフに来てもらい再梱包。
その後、成田にて福岡・小松・大分・中部・東京発着の参加者と合流し結団式を行いました。

2018年3月2日、インド時間、午前1時過ぎデリーの空港に到着。
日本時間では、午前5時頃。眠い目をこすりながら、ホテルへ。
睡眠と食事をとり、今度は国内線乗り場へ。菩薩を積み込みガヤへ出発。

お昼過ぎには、ガヤ空港に到着。外で待つ、友人達の軽トラックに菩薩さまを乗せ仏心寺へ向かいます。
途中、ベトナムの首相の来印に遭遇し厳しい交通規制で迂回を余儀なくされ少し時間がかかりました。
仏心寺に到着し梱包を解いて、菩薩さまの無事を確認して一安心!
須弥壇に乗せて、設置完了しました。

2018年3月3日、前夜祭として、若いお坊さん達(金戒光明寺修練道場卒業生)の声明と駐在僧清水師の笙の演奏をローソクの紙灯籠だけの幽玄な中で行いました。

2018年3月4日、開眼法要当日。
ブッダガヤの各国僧侶10人を招き、午前10時より開式。
今回も、前田仏師のお父様が導師をされ、魂入れを行っていただきました。
法要後は、無事この一大事業を終えることができたことへの感謝の気持ちを込めて、現地の村人達約200人を招き施喰供養をさせていただきました。

想いによって製作され運ばれた仏心寺の御本尊、釈迦三尊を、是非、ブッダガヤへお越しの際は足を運んで、その思いを感じながら手を合わせてください!

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